講話音声再生(71~78)
第七一条 「綱渡りを見て、妙じゃといえぬ、これには糸という道がある。人には道なき道を渡るものがある。あぶないではないか。」
第七二条 「江戸の町には 水にさえ金がいるというのは卑怯である。江戸の町には水さえ金になるというて喜んで働け。」
第七三条 「善に導くために悪を批評するな。」
第七四条 「わが長所を説くな、人の短所をいうな。」
第七五条 「知れたことを知って行うのは、聖人の道で、知らぬことを知ったげにいうのは小人の道である。」
第七六条 「心の内に関所を置いて己の心を吟味し、とおすべきか、とおすべからざるかを正せよ。」
第七七条 「徳を積むには、豆腐代を十五文なれば、買う時に十六文出し、売る時には十四文にする事である。」
第七八条 「水はよく田を養い、よく田を害す。火はよく物を育て、よく物を滅す。益と害とは、見ようによって違うようであるが 本来一つのものである。」