講話音声再生(483~492)
第四八三条 「内に向かいては忍辱精進、外に向いては抜苦与楽。」
第四八四条 「不足をいう人は、たいていわが行ないなど考えず、ただ報酬だけを考える人である。ちょうどたとえてみたら、仕事をせずと給料だけをもらおうと考えているようである。」
第四八五条 「神様へ水をお祭りするのは、水に大きな徳をそなえているからその意味を祭るのである。
第四八六条 「人間の体には六根というて、六つの働きがある。眼、耳、鼻、舌、身、意の六つがそれである。この六つの働きを清浄にいたしますというしるしに、おそなえ物をする。 眼には花とお光。 耳には音楽。 鼻にはお香や線香。 舌ではご真言やおとなえ。 身にはおじゅずをかけ印を結ぶ。 心では神仏をおしたいする。 このように六根を清浄にして神のみ教えに従いますというお誓 いである。」
第四八七条 「心の持ちようは無色透明でなければならぬ。自分の心に何かわだかまりがあると、外の事が真っ直ぐにみえぬもので、人に悪い感じを与える。人の苦を抜き楽を与えるなど思いもよらず、 かえってわが身に苦難がふりかかり。人にも難儀をかける事になるのであるから神信心するものは第一に、自分の心を無色透明にして、世を渡らねばならぬ。」
第四八八条 「人はわが事のよしあしはわかりにくいが、人の事はよくわかるものである、もし人がよくないしむけをしてきた時には、自分にはあのようなくせはないかと省みて、何事によらず人をとがめず、自分が神仏のみ教えに従うて行けば、人の悪行を見ても 我が身の修行になる。決してにくんではならぬ。」
第四八九条 「人の心は知りやすいが、自分の本当の心を自分でに知るという事は、なかなかむずかしい。この自分の心が、ほんとうにわかるなれば修養するのもしよい事で、人はあまりうぬぼれるくせがあるからよく考えるべきである。」
第四九〇条 「自分の事を人にいうてもらえる人はよほど徳が積めている人である。なかなか自分の癖は人に言うてもらえぬ。これはもしいうたらおこると人が思うていってくれぬので、この大きな親切が受けられる人はそのような人は、前の世の功徳がつめているからである。」
第四九一条 「この世で神仏をしたえる人は、皆前生の世に功徳をつんでくれてあるおかげであると感謝せよ。」
第四九二条 「子供に教育するのは、立身出世させる為教育するのではない。世の中にお役に立つ人間をこしらえる為に教育するのである。 これが間違ったら家をほろぼし、国を亡ぼすもとになる。」