講話音声再生(339~342)

第三三九条 「ありがたいお方を拝むのは、力をもらいたいと思う気持ではいけない。ただそのお方を慕いぬき、いつもおそばにいて、何事でもお指図通りするという気持になれると、それでよいのである。知らず、知らずの内に近寄らしてくれているものである。」

第三四〇条 「何事でも精を入れるということは良いことであるが、その精を入れる心が、常に念じているお方とかけはなれたらよくない。今精を入れてしていることを、そのそばでにこにこ笑って喜んで見て下さっているという事を、心から喜べるようにならねばならない。」

第三四一条 「人間の理屈を捨てて、まずわが身の力量を考えてみよ、何一物として自分が造り出せる物はない。自然に与えられたものに、 工夫をつけるだけのことしかできぬ。その工夫をつける考えもだれから授けられたか、こう考へてくると、そろそろ恩を思い出す。これで恩にむくいねばならぬと、お礼をいう心になった時が信心の始まり。」

第三四二条 「信心する人のいろいろ一、ものを見、聞き、よくしらべて、なお理屈の上でためしてみて後に信ずる。 一、煙の上がるのを見届けて火があると信ずる。 一、聖者の教えをそのまま信ずる。」