講話音声再生(213~221)
第二一三条 「金ばかりを大切にしすぎると世の中の金がいう。あの家へ行くなよ、うっかり行くと拘留せられるぞ。と、又金をそまつにすると金が言う。「あのうちへ行って見たが大事にしてくれぬから出ねばならぬ。」と、大いに考えねばならぬ。」
第二一四条 「猿は血を見て泣く。これは友達が血をみつけたら、木ぎれ竹ぎれ何でも傷口へ押し込んでかえって傷口をいためるからである。 親切も相手が喜ばねば何にもならぬ。人にもこのような事がある。心せねばならぬ。」
第二一五条 「天の力を地に通わし、それで人を喜ばすものを作り出すのを工夫という。運は「ハコブ」で工夫したものの上に来る賜物である。工夫は花で、運は実である。花なしになんで実がのるものか。」
第二一六条 「澄んだ水は浅いようでも実際は深いように、人は徳が高ければ、偉そうに見えぬが、つきあえば、つきあうほど偉さがわかる。」
第二一七条 「神信心する人は、物をはなれて神様に近寄ろうとするが、物を通じて神様をしたうようにならぬとお蔭がうすい。」
第二一八条 「道は近きにある。神のみ声は耳根に聞える。遠い所を見るからわからんのである。わが心を除いて見よ。有り難い、ご慈悲はよくわかる。」
第二一九条 「立身出世は、神の賞与である。賞与を目的にして働けば、いつまでしても神のみ心に添わぬ。」
第二二〇条 「人について行くよりも、一歩でも前へ進め。同じ行く道でも、人の後から行くと疲れるが、先へ進めば 疲れが少ないものである。」
第二二一条 「のどかなる石には、いわれなきものを風の姿や浪と見るらむ。」