講話音声再生(173~183)
第一七三条 「言論文章は描けるもちと心得よ。味も香もなく腹もふくれず、肝にひびくは神のみ声ぞ。」
第一七四条 「人は雨がえるのように、環境に従え、しからば全からむ。」
第一七五条 「蚊のこぼす涙の中の島かげに、つなぐ小船もかじはあらましという歌のように、一粒の砂にも天地の理法は通うているぞ。」
第一七六条 「瓜の手の働きを見よ、自力と他力のお手本である。」
第一七七条 「はえ打ちの柄にとまりたる果報者というような、浮いた果報は力がない。」
第一七八条「人は世の中のために働くと思え、的が違うたらあてがはずれる。」
第一七九条 「人の道なる道徳も、型のとおり堅くなるとかえって人をそこなう事がある。天地の道には型もなし、あだもなし。」
第一八〇条 「わが身の欲がのいてから、真の人間である。それまでは人の仲間入りはむずかしい。」
第一八一条 「打ち向こうものには負けて時を待つ、法のみ声か青柳の風。」
第一八二条 「その時代の人を満足さし得ぬなれば、真の宗教とはいえぬ。」
第一八三条 「人をしかったり、憎んだりするのは、その人に、あまり違いがないからである。段がついたら争いは起こらぬ。」